芝のデビュー戦で１番人気に推され、続く２戦目も人気を裏切る形で敗退していたが、ダート替わりの３戦目で、後続を６馬身千切る圧勝で未勝利を卒業した。ダート初戦は２着と好走していたが、前走は５着に敗れていた。今回は不良馬場での戦いで、時計が速くなったことが有利に働いた結果だろう。ダートの好走２戦は大外枠で、砂を被らず進めた事が好走に繋がっている。キャロットファームの所有馬で、次走は芝に戻す事になりそうだが、軽いダートでの圧勝劇と血統や馬格からは芝向きと言える。先行して速い上がりも使えるタイプで、小回り適正も感じさせた今回の走りから格上げ戦でも好走は可能だ。

ダートで上り最速を使いながら、惜しい競馬で勝利に至ってなかったが、初芝の今回は４着ながらレース内容は見所十分であった。距離延長での初芝と条件は厳しいものであったが、道中は手応え良く中団を進み、４コーナーで前が詰まりながらも絶好の手応えで直線を向かえた。直線でもスムーズに進路が取れず、ラスト100ｍで外に出したが僅かに届かなかった。勝ち馬はラスト11.8-12.0-11.9で上がっており、ゴール前での際立った脚は、大きく加速ラップを踏んでいると予測できる。ダートで上り最速を使えるキレと、初芝で400ｍの距離延長戦であった今回の走りから芝向きの印象が強い。次走も同条件に使えれば、未勝利卒業最大のチャンスになりそうだ。

１勝クラスに昇格後は不甲斐ないレースが続いていたが、今回の走りは激変といった内容で５着に健闘した。未勝利戦を１０番人気で勝利した後は、芝中距離戦で見所なく大きな着順続きであったが、初の1200ｍ戦に挑み、初ブリンカー装着も効果は絶大であったと言えよう。先行馬が上位を占める中、後方から持続力ある末脚で追い上げ上位に迫った。時計のかかる馬場も向いた感はあるが、レース内容が良く短距離戦の適正は十分に示した。放牧に出されたようだが、芝短距離戦ならば復帰戦から狙ってみたい馬である。

５番人気に推されたデビュー戦では１０着に敗れたが、２戦目となる今回は、潜在能力を感じさせる内容で２着となった。デビュー戦は後方追走のまま、見所なく終わっていたが、追い切りでの動きは良く、能力は感じさせていた。２戦目となった今回は、余裕ある追走で５番手を進み、先行馬が残る展開でも勝ち馬を唯一猛追し、クビ差まで迫った。上り最速を記録し、やや重馬場で時計を大幅に短縮して見せた。今回の走りがこの馬本来の姿であり、次走は初勝利に期待が持てる。

仕上がり途上の印象が強く、７番人気と評価は低かったが、ポテンシャルの高さを感じさせる３着であった。道中はやや折り合いを欠き気味に先頭を併走し、後続の追い上げも早かったが、４コーナーでは手応え十分に敢然と先頭に立った。先行集団の各馬を競り潰した結果、ラストやや甘くなり差し馬に先着を許したが、残り５Ｆが12.4-11.8-11.8-12.2-12.5秒で、ペースが上がったところでの対応力と、長く脚を使えた点は評価できる。やや折り合いを欠いた分、手応えの割に粘りは足りなかったが、デビュー戦としては上々の内容であった。仕上がり面でも次走の上積みに期待でき、小回り向きの走りからも次走は確勝級の期待が持てる。

2000ｍの新馬戦という事で、なかなかのメンバー構成であったが、好内容の２着で素質の片鱗を見せた。スタートで後手を踏み、道中も終始馬群に包まれる厳しいレースとなったが、向こう正面で外に出し、大外を回りながらラストまでしっかり伸びて２着を確保した。スムーズに立ち回った勝ち馬には、２馬身半突き放されているが、ラスト４Ｆが11.5-11.8-11.7-11.9の中、かなり外を回って追い上げた脚は見所十分である。特に手応えは悪かったが、４コーナーでの加速力には目を見張るものがある。スタートからスムーズに走れず、厳しいラップ構成の差し馬不利な流れでも好走出来たのは潜在能力の高さであろう。次走スムーズに走れさえすれば勝利に手が届きそうだ。