ダートのメイクデビュー戦で評判馬の出走はなかったが、素晴らしいレース内容で初陣を飾った。12月に予定したデビュー戦を挫創で取り消し、仕上げ直しの一戦で９番人気の低人気であったが、後方から一気の脚で差し切った。スタートで後手を踏み前半は後方で脚を溜め、４コーナー過ぎからスパートを開始。大外に振られて距離ロスが大きかったが、一完歩ごとに先頭を走る馬との差を詰め、２着馬が相当踏ん張っていたが、ゴール前では余裕を残して差し切った。上り時計はかかったが、自身37.8秒の上りを使い、他馬とは1.3秒以上の差を付けている。３着以降は８馬身離しており、２着馬を含めて力が違った印象である。走破時計は遅いがラスト２Ｆが加速ラップでの差し切りで時計は十分詰められるはずである。時計面からクラスが上がる次走も人気には推されなそうだが、レース振りからは十分通用の可能性が高い。

ディープインパクトの圧勝劇からクラシックに繋がる一戦として注目されるレースであるが、今年は７頭立てとメンバーレベルは疑問も、初戦で見せた豪脚を再び発揮して勝利を飾った。デビュー戦はスローペースで進み、ピッチの上がった残り３Ｆからややモタついていたが、残り１Ｆで強烈な加速ラップで豪快に差し切り素質の片鱗を見せていた。今回も直線入口でややモタついていたが、大外から素晴らしい脚で全馬を差し切った。ラスト11.4-11.3-11.7秒を33.7秒の上りで突き抜けた脚は本物である。少頭数のスローペースの経験しかなく、ペースが上がった所でモタつきを見せるが、ゴールドシップ産駒×母系も持続力タイプで、本来は瞬発力勝負は苦手と思われる血統背景である。瞬時の加速に課題があり、馬群に入った際には危険な面はあるが、長く速い脚を使える長所はクラシックでも楽しみな存在である。ブランド力で劣る馬であるが、成長力もありそうな馬で今後も大注目の１頭である。

初重賞挑戦で６着に敗れたが、やや消極的な騎乗で脚を余した印象であった。スタートからピタリと折り合い、中団を余裕の手応えで進んでいた。４コーナー手前での手応えは素晴らしく、直線勝負に出た鞍上であったが、コーナースピードが速いエヒトに外から先に出られてしまい被されてしまったのが痛かった。直線も馬の後ろで追いづらいシーンが続き、仕掛けが遅れた事が最後まで響いてしまった結果であった。元々瞬時の加速力よりも長く脚を使うタイプで勝ち味に遅い面はあるが、初関東遠征＋初コースで重賞メンバーでも0.5秒差なら悲観材料にはならない。重賞で跳ね返された結果ではあるが、力差は全く感じない内容であった。強気の早仕掛けであれば、上位争いをしていた印象が残り、今後の重賞路線でも期待したい馬である。

マイルのメイクデビューに16頭が揃い、好メンバーの一戦で２番人気ながら３着に敗れてしまった。スタートで後手を踏み後方追走を余儀なくされた。道中の手応えは良かったが、直線を向いて伸びを欠いている印象であった。鞍上のゴーサインに反応は遅かったが、ラスト１Ｆの脚は際立っており、ラスト11.9-11.5-11.8秒のレースラップなら３着も仕方ない結果であった。ゴール前の一気の伸びは素晴らしく、叩かれた次走は反応も良くなるだろう。ワールドエースやヴェルトライゼンテを兄に持つ血統背景からも、今後に期待のできる素質馬である。父がリアルスティールに替わり、荒れた馬場よりも軽い馬場でこそであるが、次走は舞台設定が整えば確勝級の評価で大きく狙ってみたい。

毎回差のないレースをしているが、今回も前残りの馬場と展開に泣いた５着という結果であった。重賞レースにしてはスタートからピッチが上がらず、中盤が緩んだ流れとなり、結局はプロミストウォリアが逃げ切り、先行馬有利の流れになってしまった。道中はスムーズに中団を追走していたが、直線は外に出せずに最内にコースを取ったが、前が止まらず重たい馬場の最内で伸びあぐねる結果となってしまった。今回も上がり上位の脚は使っているが、重賞メンバーでは展開利も必要である。しかし距離1800ｍはやや長い印象があり、戦績通り軽い馬場のマイル戦で爆発力を備えている馬である。チャンピオンズカップでも差のないレースをしており、舞台設定が整えば重賞勝利の可能性は高い。直線の長いコースでマイル以下の距離で狙ってみたい１頭である。