★コンエネルジア
6月11日・東京5レース 2歳新馬 芝1400m
ノーザンファーム生産のサンデーレーシング所有馬に、レーン騎手が騎乗とあって1番人気に推されたが、4着に敗退してしまった。追い切りでは多少緩さが感じられたが、ネームバリューで人気に推されたと言って良いだろう。スタートでやや出負けし、行きっぷりは悪かったが、直線大外に出されての伸びは素晴らしいものであった。ラスト11.3-11.5-11.6のラップで大外一気は厳しいが、上りで多馬を大きく上回り差し馬で唯一上位馬に迫った。血統的にややズブい印象はあるが、叩かれた次走は緩さも解消され、道中の行きっぷりも確実に良化するであろう。小回りコースはやや不安だが、距離延長で良さが出そうなタイプであり、次走は条件を問わず確勝級の評価とする。
★ブレークアップ
6月11日・東京11レース ジューンステークス 3歳以上3勝クラス 芝2400m
中山巧者のイメージが強い先行馬であったが、直線の長い東京コースを克服しての2着は価値がある。展開やペースに恵まれたものではなく、差し決着であったが、逃げて踏ん張ってみせた。前半は緩い流れではあったが、残り1400mからペースを上げ、11.9-12.2-12.1-11.4-11.2-11.3-11.8と素晴らしいラップを刻んだ。メンバーレベルも低くなく、逃げて全能力を発揮すれば、このクラス卒業は時間の問題である。中山コースに好績が集中しており、小回りコースの夏のローカル開催は有利に運ぶであろう。マイペースで逃げ・先行出来る事が条件とはなるが、今回のロングスパートでポテンシャルは証明されており、勝利は近いはずだ。
★ポールトゥウィン
6月11日・函館10レース 北海ハンデキャップ 3歳以上2勝クラス 芝1800m
近走特に目立った戦績がなかったが、昨年の函館開催勝利以来の見所あるレースで4着となった。道中は後方待機であったが、向こう正面から進出し、4コーナーでは2番手まで上がっていた。直線は後続の差し馬に飲み込まれて4着であるが、先行馬の中では踏ん張っていたと言える。しかも、向こう正面から12.3-12.0-11.7-11.4とピッチが上がっており、かなりの脚を使っての進出だったことは評価に値する。血統からもキレる脚が不足しており、500キロを超える馬体からも時計のかかる馬場には適正があるようだ。昨年も結果を残している滞在競馬と、小回りコースも好材料で展開さえ嵌れば、馬券内突入の走りに期待ができる。次走も人気的に妙味がありそうで、穴馬として取り上げたい1頭である。
★キャリックアリード
6月12日・東京1レース 3歳未勝利 ダート1600m
既走馬相手のデビュー戦は不利であり、追い切り内容も本数は多いが、足元に不安を抱えており、坂路で馬なりのみの調整で息持ちにも課題があった。結果は3着と好走したが、レース内容は着順以上に評価できるものであった。かなり緩んだペースで、直線は前2頭のマッチレースの様相であったが、後方からの末脚が目立ち、ラスト12.3-11.7-12.0の速いレースラップを、上がり35.3秒で唯一上位に食い込んだ。メンバーレベルは高いものでなかったが、不安が大きい初戦でのこの走りは評価したい。足元に問題がなく順調に調整されれば、次走は大きな期待が出来る馬である。
★ダノンザタイガー
6月12日・東京5レース 2歳新馬 芝1800m
購買価格2億9700万円のダノックスの期待馬である。国枝厩舎でもあり断然人気に推されるのも納得の素質馬だ。2着に敗れたが、まだまだ良化の余地を残す現状であった事を踏まえると、レース内容は優秀なものであった。新馬戦の中距離レースらしく、序盤は緩んだ展開となり、先行馬有利の決着であったが、後方から徐々に進出し、4コーナーは大外から末脚を伸ばした。逃げ馬が直線半ばで失速し、ラスト11.9-11.4-12.0-11.9と先行馬が抜け出した加速ラップでゴールしたが、大外から豪快に伸び勝ち馬に迫った。展開不利での惜敗であり、大外を回っての上り33.5秒は素晴らしい。まだ仕上がり途上であった点を踏まえると、次走は確勝と言える馬である。
★プロトポロス
6月12日・中京5レース 2歳新馬 芝1200m
断然人気に推された馬であるが、追い切り同様素晴らしい走りで圧勝した。スタートの出はあまり良くなかったが、最内枠から内々の3番手を追走し、やや気を遣っている走りに見えたが、直線は外に出し一気に弾けての勝利であった。時計的には目立たないが、デビュー戦としては上々の走りであったと言えよう。馬混みを経験しながらも、強烈な末脚を発揮した事は、今後の大きな収穫にもなった。追い切りでの動きが素晴らしく、早熟の可能性も否めないが、血統からも短距離適性は間違いなく、2歳重賞ての活躍は約束されたと言って良い。馬混みを経験し、器用さも兼ね備えた走りから、小倉や函館コースにも適正がありそうで、次走1200mの重賞に出走してくれば、好勝負は間違いないであろう。