３番人気に推されながら４着に敗れてしまったが、直線での不利が大きかったのが敗因で未勝利は卒業できる能力を持っている。最内枠からのスタートも互角に出て道中は中団前のインを確保し脚を溜めていた。直線入口で１頭分外に出し先団目掛けてスパートを開始したが、前に壁ができており鞍上が手綱を抑える不利があった。減速しながら大きく進路変更をして前を行く５頭の外に持ち出し、再スパートを開始して猛追するも前が止まらずに４着までとなってしまった。それでも勝ち馬とは0.5秒差で２着馬とは0.2秒差まで詰めており、直線の不利がなければと思わせる内容であった。デビュー２戦は芝でともに0.8秒差に善戦し、前走の初ダート戦は４コーナーで大きく外に振られる不利があって大敗に終わったが、500キロを超す大型馬でリアルインパクト産駒からも芝・ダートを問わないタイプと言える。東京・中山・中京とコース経験もあり、スムーズに運べれば未勝利は勝ち上がれる能力を持っている。舞台を問わず次走での未勝利卒業に期待してみたい。

実質オープン昇格初戦に加え重賞でハンデ56キロを背負いながら２番人気に推された素質馬であるが、新潟コースの特殊な馬場が合わず８着に敗れてしまった。未勝利卒業後に挑戦した共同通信杯は４着に終わったが、ジャスティンミラノやジャンタルマンタルに迫る末脚を発揮し、大阪杯４着のエコロヴァルツには先着していた素質馬である。クラシック路線には乗れず３歳秋には１勝クラスからの再出発となったが、４戦３勝２着１回と条件クラスでは能力の違いを発揮していた。今回は実質初のオープン戦が重賞で、ハンデ56キロを背負っての初コース、状態面もイマイチと不安材料が多く結果を残せなかったが、ほぼ最後方の位置取りから直線は馬群を縫って0.8秒差まで詰めており、重賞でも十分に通用する能力は見せていた。東京・中山・福島で強烈な差し脚を発揮して勝利していたが、馬場悪化の新潟と特殊なコースは合わなかったのも敗因として挙げられる。次走は状態面の上積みも見込め能力を発揮しやすい良馬場なら重賞でも十分圏内の走りに期待できそうだ。今回の敗戦で人気面でも妙味があり相手強化戦でも一発狙いに十分の魅力がある馬である。

既走馬相手のデビュー戦を勝利し、４カ月の休養を挟んだ２戦目でインパクトある走りを披露し２連勝を飾った。デビュー戦の中山コースではしぶとい末脚で大接戦を制し初陣を飾ったが、休み明けでの東京コース替わりと不安材料も持っていた。２番人気に推され期待を集めていたが、他馬と異なる爆発的な末脚で２連勝を飾り、東京コースで能力が倍増された印象すら感じられた。スタートで後手を踏み最後方に置かれるも、折り合いを欠きながら向こう正面では馬群をスルスルと上昇して中団に待機する。平均的に流れたなかでも頭を上げて行きたがる素振りを見せていたが、抜群の手応えで直線大外に持ち出されると残り400ｍからスパートを開始。11.9-11.2秒と加速したラップのなか一気に差を詰め、残り200ｍからは前を行く２・３着馬とは全く違う脚色で突き抜けている。上り３Ｆ33.7秒は他馬を１秒近く引き離し、ラスト11.9-11.2-11.5秒を突き抜けた末脚は大きな評価ができる走りであった。休養効果で小柄な馬体を12キロ増やし、調教でも楽に好時計をマークと成長を感じさせており、高いポテンシャルを発揮する下地が整った印象であった。まだテンション面に課題は残るがクラスが上がっても十分に通用する素材で、先々を見据えながら今後の動向に注目していきたい１頭である。