１番人気で３着に敗れたが、不利が重なってのもので勝ち馬と遜色ない走りを見せている。デビュー戦の最内枠で後手を踏み後方からの競馬を強いられる厳しい形となり、軽く促されると中団まで上がりそうな勢いで差を詰めたが、前に壁ができブレーキをかけ下がってしまうなど、包まれ通しで行き場がないロスを被った。漸く外に進路を切り替え追い上げを開始したが、４コーナーで前を走る馬が外に膨れた影響をモロに食らって大きく外に振られてしまった。しかし直線では勝ち馬と互角の脚で伸び、上り３Ｆで２位をマークした。道中ブレーキをかけ包まれ通しの不利があり、４コーナーは大外に振られるロスをカバーしての好走は３着以上の評価ができる内容だ。生産牧場と馬主で将来性は疑問であるが、未勝利クラスは確実に突破できそうで、次走スムーズに走れれば初勝利を飾る可能性は高い。

ダートのメイクデビューで注目度は低かったが、強烈なインパクトを残す末脚は素晴らしかった。追い切りでは及第点の時計しか出ておらず、10頭立ての６番人気と評価は低かったが、後続に１馬身半差を付け勝利した。スタートから行き脚が付かず最後方を追走し、向こう正面では先頭からかなり離れた位置取りであった。促されてもなかなか前に進まず惨敗の雰囲気であったが、４コーナー手前から勢いが付くと素晴らしい脚を繰り出し、15馬身程度あった差を直線だけで豪快にぶち抜いてしまった。ゴール前は抑える余裕を見せながら上り３Ｆは驚異の35.8秒を記録し、他馬とは２秒近い差を付けている。追い切りや道中の動きは頼りなさが残るが、直線の脚は見ていた全ての人が驚かされたであろう。まだ真剣さに欠ける面は残るものの、インパクトが強過ぎた事で人気に劣れるのは必至だが、馬券を度外視してもこの馬が次走でどんな走りを披露するか楽しみである。

断然人気に推されながら３着に敗れたが、ポテンシャルの高さは十分に感じられる惜敗であった。小回りコースの外枠と折り合いを重視してか先行策を取れない道中で、４コーナー手前まで馬群に包まれ動けない位置取りとなっていた。直線もスムーズに捌けない面はあったが、上り３Ｆ34.4秒をマークしゴール前の脚は際立っていた。残り３Ｆから11.6-11.5秒と加速しており、先行勢に有利に働いた結果届かず３着であったが、レース内容は優秀と言える。前走でレーン騎手が勝利に導いた事で、前進気勢が強くなり過ぎているためか、今後を見据えての後方待機策かは不明だが、我慢させる競馬でも好パフォーマンスを見せた点で今後に期待できる馬と言える。今後のローテーションは未定だが、母父トウカイテイオーの血を繋ぐ意味でも活躍して欲しい存在だ。

北海道の洋芝適正もあるが、休み明けで他馬より不利な斤量を背負いながら価値あるオープン勝ちを手にした。４連勝でオープン入りしたものの瞬発力に欠ける面があり善戦で終わってしまう結果が続いていた。掲示板には毎回のように載り賞金は稼げていたが、重賞出走順を決定する収得賞金(重賞２着以内)は加算されない状況が続いていた。ＧⅢ競争でも出走が決定とならない状態での調整となり、馬体重の増減が激しく万全の仕上げとはいえないなかでの参戦となっていた。今回はオープン特別であるが別定戦で58キロで出走でき、収得賞金上積みのチャンスであったと言える。４番手追走から前を行く３頭を射程圏に入れ、直線満を持して追い出されると展開有利に働いた先行勢を差し切って、着差は大きくないが完勝といった内容であった。今後は目標を絞っての参戦が可能で、万全の状態で初重賞制覇に挑むだろう。タフな馬場でより力を発揮するタイプで北海道滞在であれば、中距離重賞を手にする可能性がありそうだ。