近２走の大敗から９番人気の低評価であったが、果敢に先手を奪い３着に粘り込んだ。３歳時はＮＨＫマイルに出走していた素質馬も、３勝クラスでは好走と大敗を繰り返し足踏みしている。今回は初ブリンカー着用＋初1200ｍ戦と激変要素満載であったが、ダイワメジャー産駒の距離短縮で変わり身を見せた。スタートから果敢に飛ばし２Ｆ目から10.6-11.0-11.0秒とハイラップを刻んだ。４コーナーでは後続を引き離すスピードは素晴らしく、ラスト失速しているが0.2秒差で踏ん張った内容は評価したい。中山コースに適正があり秋まで得意舞台はなく、東京コースでの距離延長戦は課題となるが、抑えの利いた先行策を取れれば連続好走の可能性を秘め、他場の1200ｍ戦ならなお好勝負に期待できる。

京成杯の敗戦で７番人気と人気を落としていたが、得意距離に戻り３着に好走した。デビューから２戦は東京コース1600ｍ戦に出走し、高速上りでの差し切りと、先手を奪っての逃げ切りで連勝を飾った。続く京成杯では2000ｍへの距離延長と初の中山コースで連勝は止まったが、一旦先頭に立つシーンを作り0.8秒差と悪くない走りであった。今回は相手強化であったが得意のマイル戦に戻り力を発揮した結果である。上り馬のエエヤンの強さは目立ったが、この馬も４コーナーで包まれ一旦置かれるシーンがあったが、直線で盛り返す脚を見せＮＨＫマイルの出走権を確保した。次走のＧⅠでは人気薄の立場になりそうだが、気性が安定しておりどんな競馬でも出来る点は混戦で強みになりそうだ。穴馬候補として馬券に入れておきたい１頭である。

距離延長の課題があり12頭立ての最低人気で７着という結果に終わったが、レース内容には見所があった。1400ｍ戦で差のないレースを続け、不利のあった前走京都牝馬Ｓ出走後に次回狙える馬として取り上げた馬である。今回は得意舞台とは言えない久しぶりのマイル戦で、大きく人気を落としていたが0.5秒差なら悲観材料とならない。馬場バイアスが内にある中で、直線大外から一旦先団に並びかけるシーンがあった。ラストは距離の影響で失速したが、11.2-11.0秒と加速している所で差を詰めた脚は評価できる。次走距離短縮となる得意舞台に戻れば接戦に持ち込んで不思議ではない。人気薄の妙味を含めて引き続き狙ってみたい馬である。

テイエムトッキュウの素晴らしいスピードに屈しての２着であるが、後方から唯一差し脚を伸ばし高いパフォーマンスを見せた。1200ｍ戦で確実な末脚を発揮し、オープンクラスまで駆け上がるも、前傾ラップになりやすく差しが届きやすい中山コースでの近２走はやや物足りない結果となっていた。関東遠征に課題を抱える雰囲気であったが、先行決着を後方から上がり最速で追い上げている。勝ち馬には引き離されたが、先行各馬が踏ん張るなかで２着争いを制した内容は評価できる。フリオーソ産駒でダート向きは確かだが、小柄なタイプで重たいダートよりも軽い馬場で良さが出る。次走も1200ｍ戦の軽いダートならば上位争いは確実だ。

フロック視されていた阪神ジュベナイルフィリーズでの２着ではあったが、６着に敗れた今回の走りも見所十分で今後に期待できる走りを見せた。４カ月ぶりの出走ながら－４キロと成長力には疑問符は付いたが、前残り決着を後方から差し伸びての0.6秒差は好内容と言える。リバティアイランドにはキレ味で劣ったが、他馬とは遜色ない走りで世代上位の評価で良いだろう。デビュー戦ではラスト３Ｆ11.6-11.0-11.1秒のラップを差し切り、２戦目のＧⅠで初遠征ながら２着に善戦し、今回の走りも好内容とポテンシャルの高さは本物と判断できる。馬体の成長は欲しいが、東京コース＋距離延長は向くイメージがあり、オークスでは最大の惑星として狙ってみたい馬である。