★シルヴァーゴースト
7月9日・福島6レース 2歳新馬 芝1200m
追い切りでの動きが良い馬が多く、好メンバーであったデビュー戦を勝利した。血統や厩舎のブランド力が低く、4番人気に甘んじたが、内々の5番手追走から直線は馬の間を割って鋭く差し込んだ。全体時計は遅いが、レースラップは良くラスト11.6-11.9であったが、この馬は加速ラップでゴールしていると予測できる。道中の走りやラストのキレから、距離は延びても大丈夫そうで、一概のスピード馬ではないだろう。走破時計や渋い血統から、今後のレースでも人気薄の存在となるが、デビュー戦の内容から相手が強くなっても好走に期待が持てる。穴馬として追い掛けて損はない馬だろう。
★ピノクル
7月9日・福島10レース 猪苗代特別 3歳以上2勝クラス 芝2000m
ピンクカメオの仔で、金子オーナー・音無厩舎所属と2歳時から注目されていた馬であるが、6歳になった現在も未だに2勝クラスに甘んじている。今回も3着に敗れたが、レース振りに心境が伺えた。以前は先行するがラスト甘くなり、掲示板までという内容が多かったが、3走前から後方に控える走りで、上り最速や2位を連発し脚質転換に成功しているように感じる。今回もラップが速くなった3・4コーナーで大外回って上り最速タイをマークしており、レース内容は確実に良くなっている。夏場に良績が多く、展開の助けがあれば2勝クラス卒業に期待して良さそうだ。
★ジョーブリッランテ
7月9日・小倉12レース 3歳以上1勝クラス 芝1200m
好成績を残す3歳馬が多く、なかなかのメンバー構成であったが、休み明けの一戦で3着に好走した。休養前も差のないレースをしていたが、持ち時計がなく時計の掛かる馬場になって、馬券内という馬であった。小倉の速い時計への対応が鍵となり、8番人気という評価であったが、大外から差し届いての3着は評価したい。前傾ラップの流れではあったが、ラストもそれほど落ちておらず、外々を回って上り最速をマークした内容は見所十分である。特にラスト100mは目立つ脚で一気に差を詰めていて、時計を大幅に短縮した走りには成長が見て取れた。時計が掛かる馬場への適正があり、馬場が悪化していく次走以降の好走は間違いないであろう。
★ブランデーロック
7月9日・函館12レース 3歳以上1勝クラス 芝1200m
使い詰めで今年既に10戦を消化しての函館遠征と、条件は厳しいレースであったが、今回も素晴らしい末脚で2着に食い込んだ。近走は条件を問わず好走が続いている。上り最速や2位を連続で記録しているが、33秒台前半~34秒台後半の上りで、ペースや馬場を問わず確実に豪脚を発揮していると言える。極端な脚質で勝利には至っていないが、先行有利な流れでも上位争いの出来る末脚の持ち主である。連戦での消耗は気になるが、非常にタフな馬で追い切りもセーブされておらず、小回りの1200m戦で馬場悪化が進む開催後半になれば、突き抜けての勝利も可能だ。
★サイブレーカー
7月10日・福島5レース 2歳新馬 芝2000m
勝ち馬の上手な立ち回りに屈し2着に敗れたが、上々の内容で3着馬には7馬身の差を付けている。スタートで後手に回り、中団の内々で我慢させていたが、向こう正面から外を徐々に進出した。中盤のペースが緩みラスト4F12.1-11.7-12.0-11.8と先行有利となり、4コーナー手前ではムチが入って追い上げており、直線での脚には期待出来ない雰囲気であったが、唯一差し脚を伸ばし勝ち馬に半馬身差まで迫った。終始スムーズなレースで勝利した馬は、ラスト加速ラップでゴールしているが、展開やロスを考えると、ゴール前で肉薄したこの馬は勝ち馬にも優る内容であった。小柄な馬で揉まれた場合に不安はあるが、米国産の早熟血統で、次走は確勝級という評価で間違いない。
★サンライズサラー
7月10日・小倉5レース 2歳新馬 芝1800m
姉・ナミュールの評判馬が期待以上の走りでデビュー勝ちしたが、8番人気と低評価ながら2着となったこの馬も、素晴らしい走りを披露した。中距離の新馬戦特有の緩い流れで進み、ラスト3Fでのキレ勝負となった。ラスト12.0-11.7-11.3と加速ラップが続く直線で、余裕ある走りで勝利したラヴェルの強さは目立ったが、更に外から猛追し上り最速をマークした脚は素晴らしい。道中は内々で折り合いを欠き気味に脚を溜め、直線外に出されて弾け、レースラップを上回る加速ラップを繰り出している。まだ幼い面も残しており、次走の上積みも大きいだろう。スムーズに追走さえ出来れば2戦目での初勝利は近いはずだ。