競馬リポート

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★スミ
7月27日・札幌11レース STV賞 3歳以上3勝クラス 芝2000m
5番人気での2着と人気を上回る結果を残し、今回も安定した走りで好走を続けている。デビュー2戦目から一貫してダート戦を使われ、3勝の実績を残すもクラスが上がりつつ大敗が目立つようになり、2桁着順が3走続いた昨年11月から芝戦線に矛先を替えている。デビュー戦以来の芝戦では14番人気の低評価ながら4着に好走し、以降4戦続けて少差の接戦で3・3・2・4着と好走を続けていた。今回も芝初勝利には至らなかったが、大外枠から先行しラスト11.5-11.4-11.6秒と速い上がりにも対応し、ゴール前で最内の経済コースから出し抜けを食らってしまったが、3着以降には2馬身差を付けており芝初勝利は目前という内容であった。芝路線転向後は【0・2・2・1】で4着も勝ち馬と0.1秒差と全く崩れていない。また東京・京都・新潟・札幌、重馬場と良馬場、最内枠から大外枠まで経験しての結果である。先行・差しと脚質も自在で舞台や展開を問わず上位争いを演じる走りは魅力十分である。次走も安定の取り口で上位争いが確実であり、芝初勝利を飾ってオープン昇格にも期待できそうだ。
★マルディランダ
7月28日・新潟6レース 佐渡ステークス 3歳以上3勝クラス 芝1400m
3歳馬の参戦はなかったが、オープンでも通用しそうな素質馬が揃うメンバーレベルの高い一戦を勝利しオープン入りを決めた。過去のキャリア10戦が【3・4・0・3】で着外は新潟で極端な上り勝負となった11着と1800m戦の7着、1番人気に推されながら展開向かずの4着はあるが、条件戦では東京・中山でのハイレベル戦を戦い続けていた。今回は距離短縮戦で初の1400m戦への参戦で、唯一の大敗歴がある新潟コースと4番人気に甘んじていたが、素晴らしい差し脚で突き抜け勝利している。前半に10.1-10.7秒が記録されるハイラップ戦となったが、距離短縮戦にも関わらず中団外を全くの馬なりで楽に追走していた。内回りコースながら直線に向くまで全くスパートをかけず、コーナーを回り切ってから外に出す余裕の手応えで差を縮め、残り300m付近から追い出されると一気に加速して抜け出している。ラストは手綱を抑える余裕を見せる完勝であった。直線先頭に立っていた馬が失速した事でラスト1Fのレースラップは12.2秒要しているが、前半からのハイラップに加え、残り3Fから11.9-11.3秒に加速しているハイレベル戦であった。姉・マルセリーナは桜花賞馬、兄・グランデッツァは重賞3勝の実績を誇る血統馬で、走りや血統からマイルまでの印象は強いが、オープンに昇格しても通用するポテンシャルを持っている。相手強化の次走も上位争いに期待してみたい馬である。
★アルジーヌ
7月28日・札幌11レース クイーンステークス(GⅢ) 3歳以上オープン 芝1800m
51キロと軽量の3歳馬に先着を許す3着に敗れたが、過酷な臨戦過程を克服したメンタルの強さとレース内容は光っていた。過去8戦を消化し【4・2・0・2】で着外2回は1600m戦でともに速い上がりをマークするも届かずの4・5着である。4勝は全て1800m戦で小回り1800mのスペシャリスト感があった。しかし今回は小倉で勝利後の中3週で、小倉→栗東→札幌と長距離輸送を2度挟んでの重賞初挑戦と厳しい条件であったのは確かである。斤量も重賞実績馬ウンブライルと同斤量の55キロと恩恵はなかったが、大接戦の上位争いに食い込み3着争いを制した走りは大きく評価できるものである。スタートから先行集団に加わり3番手内々で余裕の追走力を見せ、4コーナーでも絶好の手応えで追い出すタイミングを計っていたが、直線に向き前を行く2頭の間が狭く捌くのに多少時間を要した間に後続の差し脚に屈してしまう。しかしラストまでしぶとく伸びて激しい3着争いを制し、勝ち馬とはアタマ+クビの少差に善戦した。7番人気の低評価が示すように厳しい条件ではあったが、重賞でも通用するポテンシャルを十分に発揮したと言える走りであった。今後もマイル~2000m戦の下級重賞ならチャンスは十分にあるだろう。
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